見本の素性をたどる

練習に使う物が、どの製品の、どの品質項目を示す見本かを明らかにします。現場で承認された見本と基準を使い、単に状態の良い物を集めて合格の標準にしないことです。どの版の図面や基準に対応するかも、教える側が確かめます。

傷や汚れ、経年の変化が見本に加わっていないかを、管理する担当者へ確認します。以前の教育で使った物を、そのまま現在の正解として扱わないようにします。保管場所と取り扱いを決め、通常の製品と混ざることも防ぎます。

見る条件をそろえる

中小機構のJ-Net21は、感覚で品質を判定する官能検査について、見本の整備と検査環境、教育を挙げています。外観の判定を練習する場合も、照明や見る方法など、現場で定めた条件を一緒に扱う必要があります。

教える人だけが別の角度や明るさで見ていないかを話します。写真や画面で教える場合は、現物での判定と同じ条件になっているかを品質の担当者へ尋ねます。写真に写らない差を、本人の注意力だけの問題にしません。

答えの前に場所を示す

説明のための例

練習では、判定とともに、見た位置や比較した見本を説明してもらえます。例えば、表面のある点を見て判断したなら、その点を図や扱ってよい見本で示します。合否が一致した場合も、同じ根拠で答えたかを聞くと、理解の違いが見えます。

判定が分かれた場合は、正式な基準へ戻り、どの情報が足りなかったかを話します。多数決で正解を決めたり、経験年数が長い人の好みを新しい基準にしたりはしません。基準の解釈が難しい箇所は、決定できる担当者へ持ち帰ります。

迷ったときの動きも学ぶ

見分けにくい物に出会ったとき、どこへ置き、誰へ尋ね、どう記録するかも練習の範囲に入れます。分からないまま合格へ寄せることを、作業の速さとして評価しません。実際の製品を使う教育では、その後の管理と判定を責任者が扱います。

練習の結果は、できた項目と、さらに説明が必要な項目を残します。教わった内容を次の指導者が読めれば、同じ所から何度もやり直す負担を減らす工夫ができます。現場を担当できる範囲は、必要な教育と評価の仕組みに沿って判断します。